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桂三枝の創作落語あらすじメモ

桂三枝の高座を実際に聞いて、面白いと思い、創作落語のCDを聴くようになりました。どの演目がどんな内容だったかという自分用のあらすじメモを兼ねて、桂三枝の創作落語を紹介していこうと思います。

CurrentIcon 『ぼやき酒屋』

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桂三枝創作落語『ぼやき酒屋』のあらすじ

日曜日の夜、初めての客が赤提灯に魅かれてふらりと入った酒場。焼酎のお湯割を注文した男に、店の主人が「焼酎のお湯割に何か入れます?」と言うと、「現金入れといて」という客。主人が真面目に「それは無理です」と答えると、客は「コミュニケーションや」と返す。二杯目は沸騰するほど熱くしろと注文。出てくると熱いから水を足して、お湯を足して、薄くなったから焼酎足してと言い、主人がそれは困るというと、冗談のわからない主人だとぼやく。

客の気持ちがわからないのもしょうがない、最近は家族の考えていることもわからない時代だと、客は家族の話をする。先日風邪を引いたのだが、熱が37度2分だというと、妻はそんなの大した熱じゃないと馬鹿にされ、その一方で同時に風邪を引いた飼いネコは病院に連れてって大事にする。その夜、38度まで熱があがったので妻を呼ぶとさすがにアイスノンを持ってきてくれたが、朝起きてみたらとても臭くて、よく見たらイカの冷凍パックだった。挙句の果てに、ネコの薬を飲めといわれて、しかもそれで実際に風邪が治ってしまったとぼやく。

などなど、散々ぼやいた客、とにかく訳のわからない世の中だからストレスが溜まる。溜めていてはいけないから、こうして飲んで発散しているのだ。大将も居酒屋でわがままをいう客がいてストレスが溜まるだろう。発散しないとダメだとアドバイスする。主人は「そうは言っても、こんな商売をしているとなかなか発散する暇もない。お客さんはどんな商売をしているんですか」と聞くと、「ワシは居酒屋をやっているんだ」というサゲ。

桂三枝創作落語『ぼやき酒屋』の感想

私はCDで聞いたのですが、この落語のぼやきの内容は毎回変えて演じているのだそうです。その時々の時事ネタを入れてぼやいているんですよね。CDに収録された落語は2000年6月にうめだ花月で行われたもので、『最近の歌手はよくわからない』というくだりでは、『B'zにWANS、ようわからん。お鍋にポン酢ならわかるけど』といった文句が入っていたり、スピッツの曲「チェリー」の歌詞にいちゃもんをつけていたりしています。

ぼやくおじさんの面白さって、演じるの難しいような気がします。愛すべきぼやきになれば笑えますが、ぼやきは一つ間違えれば不快な愚痴になりかねないですもんね。実際ぼやきの演技がヘタな落語家さんもいますが、三枝さんの演じるぼやきおじさんは、酔えば酔うほど言っていることが訳わかんなくなり、面白くなっていきます。「焼酎のお湯割に何か入れます?」と言われて「現金入れといて」というぼやきおじさんに、居酒屋のおやじさんが真面目に切り返すと、「コミュニケーションや」と言い訳するのもいいですね(笑)。

登場人物も二人、場面も酒屋のみという噺ですが、結構長い。それだけぼやくことがたくさんあるんですね。初めてのお店でこれだけぼやくって、普段行くお店じゃもうぼやきを聞いてくれなかったりして(笑)。

桂三枝創作落語『ぼやき酒屋』が聴けるCD

桂三枝大全集~創作落語125撰~第6集「ぼやき酒屋」「シルバーウエディングベル」
桂三枝大全集 創作落語125撰 第6集
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