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桂三枝の創作落語あらすじメモ

桂三枝の高座を実際に聞いて、面白いと思い、創作落語のCDを聴くようになりました。どの演目がどんな内容だったかという自分用のあらすじメモを兼ねて、桂三枝の創作落語を紹介していこうと思います。

CurrentIcon 『涙をこらえてカラオケを』

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桂三枝創作落語『涙をこらえてカラオケを』のあらすじ

寝たきりでカラオケ好きのおじいさんは、寝床から嫁を呼ぶがなかなか来てもらえない。ついにカラオケマイクで嫁を呼ぶ始末。それで呼んだ用事がデュエットの相手というから嫁もたまらないが、一回だけと約束して「銀座の恋の物語」をカラオケでデュエットする。おじいさんは「♪吐息が~切ない~」のところで、吐息を詰まらせてしまい亡くなってしまう。

おじいさんの葬儀を依頼した葬儀社は、故人の趣味を活かしたご葬儀をするというサービスをしてくれる葬儀社。例えば、故人がゴルフ好きの場合は、棺の底が人工芝。頭のところに丸い穴が開いていて、そのままあの世にホール・イン・ワン。故人がマージャン好きの場合は、祭壇が真四角で四方から焼香できるようになっている。故人がパチンコ好きの場合は、出棺のときに軍艦マーチ、霊柩車の後ろの扉が開いたり閉じたりして、バタッと閉まったときが打ち止めとなるという。

葬儀社の支配人はカラオケ好きの故人と聞いて、焼香代わりにカラオケを歌う葬儀を提案。常識的な喪主の夫はカラオケ葬なんて近所の物笑いだというが、嫁は「お義父さんは本当にカラオケが好きだったからやろう。当日何を着て歌おうかしら」と言って、夫に「喪服に決まっているじゃないか」と突っ込まれまる始末。結局、嫁の言い分が通り、カラオケ葬をすることにする。

さて、お葬式本番、喪主は涙ながらに歌いながらも、途中で歌詞を忘れてしまう。続いて歌った嫁は、都はるみの「好きになった人」を歌いだすが、「♪元気でいてね」の歌詞のところで葬儀にふさわしくないと止められる。では、「北の宿から」とリクエストするが、「♪あなた変わりはないですか」は変わり果てた故人に捧げる歌ではないとまた止められる。嫁の次の歌い手は故人の姉。何度やってもカラオケとのタイミングが合わないので、演奏なしで歌い始めるが、途中でテンポのいい歌に変わってしまい、参列の皆から手拍子が出てしまう。

次に故人のカラオケ友達が「乾杯」を歌おうとするので、それはふさわしくないと司会が止めようとするが、友達は「故人の人生に乾杯という意味だから歌わせてくれ。故人は、一緒にカラオケに行くと『ワシにも歌わせろ』と言ってこちらが歌えないくらいのカラオケ好きだった」といい、うまく替え歌にした「乾杯」を歌ってしみじみとさせる。すると、故人の棺が動き出し、故人が出てきて「ワシにも歌わせろ」というサゲ。

桂三枝創作落語『涙をこらえてカラオケを』の感想

前半のおじいさんと嫁のやりとりと、後半のお葬式に分かれる落語。前半の二人のやりとりは、どちらも自分勝手なんだけど、口答えがどちらも面白くて全然憎めないんですよね(笑)。この嫁にして、この舅ありといったところです。

その場面から、あまりにさっとお葬式の場面に変わるのでびっくりしちゃうんですが、これこそが落語の面白さ。お葬式の司会が、昔の歌謡ショーの司会のように、カラオケのイントロで曲や歌い手の紹介をするのが笑えます。それに、なぜか次の歌い手を呼び出すときには、格闘技の選手紹介みたいな口調なんですよね。不思議な世界です(笑)。

これについてはCDに付いていた三枝さん自身の解説に、『時代とともに多少歌を変えなくてはならないという作業が、うまくいくかどうか』とありましたね。歌は流行りがあるので、落語に取り入れると結構大変みたいです。

桂三枝創作落語『涙をこらえてカラオケを』が聴けるCD

桂三枝大全集~創作落語125撰~第11集「涙をこらえてカラオケを」「花見でいっぱい」
桂三枝大全集 創作落語125撰 第11集
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