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桂三枝の創作落語あらすじメモ

桂三枝の高座を実際に聞いて、面白いと思い、創作落語のCDを聴くようになりました。どの演目がどんな内容だったかという自分用のあらすじメモを兼ねて、桂三枝の創作落語を紹介していこうと思います。

CurrentIcon 『峠の狸レストラン』

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桂三枝創作落語『峠の狸レストラン』のあらすじ

「御飯を早く食べろ。夜中にお腹が空いても、ここは気軽にコンビニで買い物ができる都会ではないんだよ。」という母親に、息子がお願いがあるという。勤めているこんにゃく工場からこんにゃくを社員割引で買ってきて、毎日毎日こんにゃくばかりの御飯にはもううんざりだ、と。母親はこんにゃくのいいところを説明するが、息子は「身体にいいものは食べたくない。父親が死んで、都会に出るものあきらめたが、身体に悪いものを食べ、人混みにまみれて、都会の狭い部屋に住んで、街角でインタビューで受けてテレビに出たい。」とすねる。

すると、母親がテレビに出るチャンスがあるという。工場長の息子が、何もない山にバイクで行ったとき、おしゃれなレストランを見つけた。あんな人のいないところに、レストランがあるだけでもおかしいが、帰りにはなくなっていたというのが更に不思議。きっと狸が人間を化かしているに違いない。この奇妙な話を聞けば、テレビ局の人達は飛びつくだろうと。さっそく詳しい話を聞くために、工場長の息子を家に呼ぶ。

工場長の息子に詳しく話を聞くと、母親の聞いた話の通りというので、実際の場所に行くことにする。場所を探しながら、狸に恨まれるようなことをしたことがないか聞いてみると、恨まれるようなことがしたことがないが、以前に狸が倒れているのを助けたことがあるという。それは狸が恩返しをしようとしているに違いないと、男は張り切ってレストランを探す。

そうこうしているうちにレストランを見つけたので、工場長の息子に様子を伺いに行かせると、大勢の人で埋まっているという。中に入って、客の一人にここのレストランの味はどうかと聞いてみると、ここはレストランではないという。自分達は大阪と東京で店舗展開しているこんにゃく専門レストランの注文で、山のふもとで手作りのこんにゃくを作っていて、このレストランは商品開発の場所なのだ。商品開発だから誰にも知られない場所に作っていて、今日はタヌキ汁というメニューの試食会。共食いするわけがないから私達が狸のわけがないし、ぜひ食べていってくれといわれるが、こんにゃくにはうんざりの男は逃げて帰る。

しばらくしてから、大阪に出ていた工場長の息子が男の家に来た。大阪に行ったときに、こんにゃく専門レストランに行ってみようとしたが、パンフレットにあった住所にも店がない。ちゃんと住所を見て行ったんだと主張する工場長の息子に、男が住所を確認しようとパンフレットをしまってあるところを探してみると、木の葉だけになっていたというサゲ。

桂三枝創作落語『峠の狸レストラン』の感想

人をだます狸の噺ということで、サゲは予想通りという気もしますが、共食いするわけがないというところで違うサゲに行くのかな、と思ってしまいますね。私も三枝さんにすっかり騙されました。

桂三枝大全集 創作落語125撰 第32集」にある文章によると、この落語は三枝さんがオマーンに行ったときの体験がきっかけなのだそうです。砂漠の中にあったレストランなのですが、客は三枝さん達だけで、メニューもさっぱりわからない、お手洗いも日本とは違う方式(紙がないので、手で拭くそうです!)で、まるで狸に騙されているようだったと。

中東の国での出来事から、狸を連想するところが、さすが落語家さんというところなのかもしれません(笑)。変わった体験も噺にしてしまう。落語もいいけど、三枝さんの実体験も機会があれば、じっくり聴いてみたいですね(笑)。

桂三枝創作落語『峠の狸レストラン』が聴けるCD

桂三枝大全集~創作落語125撰~第32集
桂三枝大全集 創作落語125撰 第32集
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