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桂三枝の創作落語あらすじメモ

桂三枝の高座を実際に聞いて、面白いと思い、創作落語のCDを聴くようになりました。どの演目がどんな内容だったかという自分用のあらすじメモを兼ねて、桂三枝の創作落語を紹介していこうと思います。

CurrentIcon 『悲しい犬やねん』

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桂三枝創作落語『悲しい犬やねん』のあらすじ

野良犬の親分のところに汚い犬がやってくる。ミナミの曼荼羅のテツと名乗っているが、テツはミナミを仕切っていた犬で、みすぼらしいはずはない。だが、実際に会ってみると、テツがすっかりやつれた姿になっている。長引く不況でミナミには食べ物がすっかりなくなっているのだ。

食べ物をもらいに来たのかというと、そんなみっともないことはしないと言う。実は、半年前に嫁が暴走族にはねられて死んでしまい、そのストレスか自分がガンになってしまい、献身的な娘が栄養のいいものを運んできてくれる毎日。その大事な娘メリーが、帝塚山のお屋敷町で襲われて身籠ってしまい、どうにか仇を討ってやりたいという。

最初は、そんなことは野良犬にとっては自然なことで、いちいち仇を討っていられないと断った親分だが、相手が飼い犬だと聞いて、聞き捨てならないと怒り出す。野良犬にとって、食べ物を人間に与えられ、エッチの相手も人間が選んだ相手だという飼い犬は、見下げる存在。相手がドーベルマンだと聞いて、少しあせる親分だが、相談役の賢い犬に聞いてみようと「塩爺」と呼ばれているその犬を呼んでくる

相談された塩爺は、闇の仕事を請け負ってくれる「必殺仕掛犬」がいるというが、それにはお金が掛かるという。お金がない曼荼羅のテツが困っていると、これは野良犬全体の問題だからと言って、親分がお金を用意することにする。

さて、闇の仕事の実行の日、必殺仕掛犬のお手並みを拝見しようと行ってみると、ターゲットのドーベルマン、ジョージアはあっさりと手に落ちる。案外弱いと近づいて話してみると、今は自分も野良犬だと言う。飼い主が新しく買った犬を大事にする、しかもそれがロボット犬だということで、家を飛び出したところでメリーに会い、惚れたのだと。自分もやっと生きている状態で、死ぬ前に一目だけでもメリーに会わせてくれと請うと、テツも「実はメリーもまんざらでもないと思っているようだ」と言い出して、ジョージアをメリーのもとに連れて行く。

それからしばらくして、また親分の元に曼荼羅のテツが来たというので会ってみると、やってきたのはジョージア。テツは死んでしまったので、自分が2代目テツを襲名し、仕切っていこうと挨拶にきたのだ。元の飼い主が現れても、元に戻らずに野良犬としてやっていけるかと親分が確かめると、先日、その証拠に嫁と子供の前で、元も飼い主を咬んでやりました、というサゲ。

桂三枝創作落語『悲しい犬やねん』の感想

桂三枝大全集 創作落語125撰 第33集」によると、この落語は、上方の古典落語「鴻池の犬」の後半を不満に思っていた三枝さんが、もっといい犬の噺にしたいと作った落語なのだそうです。私も、「鴻池の犬」は桂枝雀のCDで聞いたことあります。

そのエピソード通り、この落語は面白く終わらせるというよりは、筋を通した終わり方。当サイトでは「人情噺」のカテゴリーに入れましたが、性格には「犬情噺」といったところでしょうか。

落語自体もいいのですが、「桂三枝大全集 創作落語125撰 第33集」に収録されているものは、マクラもすごく面白い。マクラについては、このページではネタ明かししませんので、ぜひ実際に聞いてみてください。オウムの話が最高です。

桂三枝創作落語『悲しい犬やねん』が聴けるCD

桂三枝大全集~創作落語125撰~第33集
桂三枝大全集 創作落語125撰 第33集
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