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桂三枝の創作落語あらすじメモ

桂三枝の高座を実際に聞いて、面白いと思い、創作落語のCDを聴くようになりました。どの演目がどんな内容だったかという自分用のあらすじメモを兼ねて、桂三枝の創作落語を紹介していこうと思います。

CurrentIcon 『カラス』

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桂三枝創作落語『カラス』のあらすじ

農作業をしている夫婦のもとに、村の男が悪い知らせがあると言ってやってくる。旦那は都会に出ていった自分の息子に何かあったかと心配するが、村の青年が交通事故で死んでしまったという知らせだった。

彼は誰からも好かれるいい青年で、村の男が「何で神様はいい子を取り上げて、ろくでもない子を残すんだ」と嘆くので、旦那が「その"ろくでもない子"の中にうちの息子も入っているのか」と聞くと、あっさり「入っている」と言われる。妻はあんな親不孝の悪い息子のことは忘れろと言うが、夫は出来の悪い息子のことが気になっている。息子は色が黒いのでカラスという仇名をつけられていたが、カラスは実は頭がいいんだと、妻に一生懸命説明する。

一方、このカラスも夫婦者で、飛んでいるところに仲間のカラスが悪い知らせがあるとやってくる。夫のカラスが群れから出て行った息子に何かあったかと心配するが、群れの若いカラスが人間の空気銃に撃たれて死んだという知らせだった。他の悪いカラスが大事にしている盆栽にいたずらをした濡れ衣を着せられてしまったのだ。

彼は群れのリーダーになってもらおうと思っていたくらいいいカラスで、仲間のカラスが「何で神様はいい子を取り上げて、ろくでもない子を残すんだ」と嘆くので、夫のカラスが「その"ろくでもない子"の中にうちの息子も入っているのか」と聞くと、あっさり「入っている」と言われる。妻はあんな親不孝の悪い息子のことは忘れろと言うが、夫は出来の悪い息子のことが気になっている。悪さばかりするので人間という仇名がついているが、人間は実は頭がいいんだと、妻に一生懸命説明する。

そんな人間とカラスがお互いを見て、もし自分の息子を見つけたら帰ってくれと言ってくれというが、人間にはカラスの言葉は「カーカー」としか聞こえない。

一方、都会のカップル。コーヒーでも飲んでいこうという男に、女性が「私が家でコーヒーを入れるから無駄遣いはやめよう」という。この二人は村の夫婦の息子で、やっとの思いで店を始めて、いつか親孝行しようと頑張っているのだ。カップルはカラスを見かけて、「親父を見つけたらもうすぐ帰るからと伝えてくれ」といい、カラスも「こちらもだ」と言うが、人間にはカラスの言葉は「カーカー」としか聞こえない。

桂三枝創作落語『カラス』の感想

桂三枝大全集 創作落語125撰 第38集」によると、この落語はさだまさしの「案山子」という歌を落語にしようと思ってできたものなのだそうです。「案山子」の歌詞は、親が案山子を見て「あの案山子のように寂しい思いしてはいないか」と心配する内容。それを落語にするのに、カラスを登場させたのは三枝さんならではの発想なんでしょうね。

また、同じ「桂三枝大全集 創作落語125撰 第38集」の文章に、三枝さんは息子さんに跡をついで欲しかったとに書いてあるんですよね。子供に自分と同じ職業について欲しいと思う人と、自分と同じ苦労をさせないために同じ職業にはしたくないという人といますが、三枝さんは息子と同じ職業に思う方なんですね。現実には息子さんは落語家にはならなかったようですが、弟子が息子のようなものだという話で締めくくられています。

桂三枝創作落語『カラス』が聴けるCD

桂三枝大全集~創作落語125撰~第38集
桂三枝大全集 創作落語125撰 第38集
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