『ブルースが友達』
桂三枝創作落語『ブルースが友達』のあらすじ
高木課長に呼ばれて、部下の花笠が課長の家に行く。折り入って話があるというので聞いてみると、中森部長のことだという。中森部長は京都大学法学部出身で、容姿もよく女性にもてて、仕事もできる。が、奥さんが亡くなってからすっかり意気消沈。健康診断でひっかかた上に、旭川転勤が決定。ニューヨークに行っていた同期が専務として帰ってくることも決まり、気の毒なことこの上ない状況なのだ。
そんな中森部長を元気付けようと、先日高木課長が中森部長の家に様子を見に行ったら、チャイムを押しても出てこない。やっと出てきた中森部長の姿はやつれて、家は汚く、ブルースを聴いて、哲学を語り、暗い様子だったという。
そこで高木部長から花笠へのお願いが、中森部長を元気付けて欲しいということ。いつも宴会で活躍している原の力で、サンバを無理矢理聞かせて、元気になってから旭川に行って欲しい。頼まれた花笠は、さっそく中森部長の家に行く。
訪れて出てきた中森部長が出てきて、やたらと元気。健康診断の結果も、最終的には大したことなかったし、海外に住んでいた娘と息子が一緒に住みたいといって、自然に囲まれた旭川に行きたかった希望がやっと通ったという。中森部長の話だと、自分が旭川に行くために、林田部長にニューヨークから戻ってきてもらって、やっとこれで旭川に行けることになった。最近、楽しくてサンバを聴いているから、君も聞いていけと花笠にサンバを聞かせる。
数日後、しばらく休んでやっと出勤してきた花笠のところに高木課長がやってきた。林田部長がすっかり元気になっている。これも君のおかげだと言って、花笠の力を褒めちぎる。すると、花笠が人生について語りだし、ブルースを聴きはじめるというサゲ。
桂三枝創作落語『ブルースが友達』の感想
これは、高木部長が中森部長に騙されたのか、花笠が高木部長に騙されたのか、謎の落語ですね(笑)。騙されたというか、からかわれたというか。真相は三枝さんのみぞ知るところなのかな(笑)。
「桂三枝大全集 創作落語125撰 第44集」に収録されているものは、マクラで三枝さんが落語家になるきっかけを話していて、そちらもとても面白いです。もし、その出来事がなかったら、落語家桂三枝は生まれず、その代わりに違う落語家が誕生していたのかも、という話。興味のある方は、ぜひCDを聴いてみてくださいね!