『結婚ノススメ』
桂三枝創作落語『結婚ノススメ』のあらすじ
離婚して父子で暮らしている家。食事の後片付けをしている父親に小さい息子が話があるという。再婚のことをどう考えているのかというのだ。父親が「お前が大きくなるまで再婚はしない」というと、息子は「それは重荷だ」という。それに、もし母親が帰ってくるかもしれないと思っているなら、それもないという。先日、息子が母親と電話で話したとき探りを入れてみたが、そんな気配は全くなかったのだ。
とにかく、再婚はしないという父親に、息子が「実はお見合いをよく世話している近所のおばさんに相談したんだ」という。うちの場合は、仕事をしたいという母親と、家にいて欲しいという父親が話し合いの上離婚したので、問題もなく大丈夫だと言われた。そして今日、写真をもらってきたのだ。お母さんよりも年下で、看護婦をしている女性で、結婚歴なし。次の日曜に会うことになっているからと息子に言われ、お見合いをしたことのない父親は嫌がりながらも、その女性に会うことにする。
お見合い当日、さっぱり話をしない父親をフォローするために、一緒に来た息子が一生懸命話している。しばらく後に仲介のおばさんが息子に声をかけ、一緒に出て二人きりで話をさせようという。お見合い場所の中華料理屋を出てから、子供が「お父さん達は大丈夫かな」と聞くと、おばさんは「これまで見合いを組んできた私の勘では、これはうまくいく」と保障する。
無事二人は結婚し、新しい母親が息子にメロンがあると呼ぶが、息子は部屋から出てこない。最近、元気がないからみてきてくれと言われた父親が、息子の部屋に行くと、音楽を聴きながら落ち込んでいる様子。自分から再婚を勧めたものの、本当に再婚されるとお父さんを取られた気がして寂しいのだ。お願いだから弟か妹を作ってくれという息子に、お前も寂しいから弟か妹が欲しいんだなと父親がいうと、「弟か妹がいれば、気兼ねなく家を出ていける」というサゲ。
桂三枝創作落語『結婚ノススメ』の感想
この落語のサゲは、面白いというより切ないですね。結婚・離婚は当の夫婦にしかわからない事情もありますが、子供のことを考えて欲しいという三枝さんの気持ちがこめられた落語です。三枝さんは、「新婚さん、いらっしゃい」で本当にいろいろなケースを見ていて、番組としては面白い方向に話をもっていっても、内心それでいいのかと思ったりすることも多いのかもしれません。
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桂三枝大全集 創作落語125撰 第37集