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桂三枝の創作落語あらすじメモ

桂三枝の高座を実際に聞いて、面白いと思い、創作落語のCDを聴くようになりました。どの演目がどんな内容だったかという自分用のあらすじメモを兼ねて、桂三枝の創作落語を紹介していこうと思います。

CurrentIcon 『残りの時間』

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桂三枝創作落語『残りの時間』のあらすじ

父親の検査が終わり、長男が医者に結果を聞きに行く。医者が言うには、癌が見つかり、手術はできない状態で、余命もそんなにないとのこと。長男は、本人に告知しないで欲しい、また、娘息子がたくさんいるのだが、皆態度に出てしまう人間なので、自分以外の兄弟には誰にも言わないで欲しい、そして家で最期を迎えて欲しいから退院させてくれと言う。

父親が退院すると、子供が集まって退院パーティーをする。医者もパーティーに参加し、兄弟の仲の良さに感心する。長男は、お金がないから財産の取り合いなどもなく、仲良くしていけるのだと言う。

それからしばらくして父親は亡くなってしまうが、長男は家に戻してもらったおかげで、最期にいい時間を過ごせたと喜ぶ。やはり、癌ではないと嘘をついてよかったとしみじみ語る。そこに、姉妹の一人がやってきて、父親が長男はじめ子供たちに書いた手紙が出てきたという。遺書かもしれないと言って、長男は皆を集めて読み始める。

父親の手紙の内容は、子供たちへの感謝。今まで仕事一筋に生きてきたが、病気のおかげでゆっくりした時間を皆と過ごすことができて幸せだったという。貧乏だったのに、皆まっすぐ育ってくれて嬉しい。ところで、これまで黙ってきたが、自分の父親、皆にとってはおじいさんが亡くなったときに相続した土地があった。それをバブルのときに売ったお金が、銀行に預金してある。

ここまで読んだところで、兄弟は大騒ぎ。卒倒する者、自分はお金がないから多く欲しいという者、全額父親のお墓に使おうという者など、皆いろんな反応をする。が、長男が手紙の続きを読むと、それは嘘だと書いてある。「なぜ嘘をついたかというと、お前がついた嘘へのお返しだ」というサゲ。

桂三枝創作落語『残りの時間』の感想

この父親の手紙の嘘は、意地悪ではなく、一瞬でも夢を見させてくれるための嘘ですよね。でも、この嘘を読んだときの兄弟それぞれの反応は、この後の兄弟関係に影響を与えるかもしれませんね。その点では、やはり意地悪な嘘か(笑)。

桂三枝大全集 創作落語125撰 第50集」の解説には、三枝さんのかかりつけのお医者さんの話が掲載されています。この「桂三枝大全集」の解説には、何度も登場するお医者さんなのですが、これがなかなかの大人物。演技が上手なことがわかって、三枝さんはもうその先生に「ガンじゃない」と言われても嘘だと思うだろうと書いてしまうほど。

桂三枝創作落語『残りの時間』が聴けるCD

桂三枝大全集 創作落語125撰 第50集
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