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桂三枝の創作落語あらすじメモ

桂三枝の高座を実際に聞いて、面白いと思い、創作落語のCDを聴くようになりました。どの演目がどんな内容だったかという自分用のあらすじメモを兼ねて、桂三枝の創作落語を紹介していこうと思います。

CurrentIcon 『大坂レジスタンス』

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桂三枝創作落語『大坂レジスタンス』のあらすじ

大阪の商店街で、天ぷら屋の淀川さんのところに店主仲間がやってきた。ついに10日前に「全国言語統一令」が施行されたのだ。店主仲間はそれに備えて共通語教室に通ったというが、全く大阪弁が抜けていない。吉本興業のタレントも共通語しか使えなくなって全然面白くなくなってしまった。知り合いの中にも、つい大阪弁をしゃべってしまって捕まった人も出てきている。淀川さんは「おおきに」が共通語だと思っていたくらいの人なので、店主仲間は気をつけた方がいいと忠告して出て行く。

そんな感じで全国で言語が共通語に統一されていくが、大阪は他の場所よりもなかなか共通語が浸透しない。大阪弁を見直す「大阪弁はいいで運動」が起こったり、全国言語統一令が憲法違反だと訴えたりして抵抗する。それに対して政府は、収容所を作って教育しなおす世の中になっていく。

収容所ではぼこぼこにされた淀川さんが同じ牢の人に手当てをしてもらっている。手当てをしてくれた人は、ここまでぼこぼこにされても大阪弁を使うとは根性のある人だと見込んで、どこの組織の人かと聞く。淀川さんはただ単に大阪弁が抜けないだけなのだ。大阪弁が抜けないから外出しないようにしていたのだが、ある日気晴らしに外に出た。黙って孫のおもちゃを買ってこようと思ったのに、途中で道を聞かれてしまい、つい大阪弁を使ったら捕まってしまった。

淀川さんは取調べに対してもついつい大阪弁で答えてしまうので、このままではいつまでも収容所を出られない。娘が心配しているのにどうしようというと、牢仲間が共通語を教えてあげようという。教えられるくらいならどうして収容所にいるのかというと、自分はレジスタンス組織の人間なので、共通語をしゃべれたくらいでは出られないという。

共通語を教える代わりに、自分達のレジスタンス活動を手伝ってくれと言われた淀川さん。自分はそんなポリシーを持って大阪弁を使っているわけではないというが、牢仲間が大阪弁のよさを語ったり、言葉以外にも大阪らしい建物が取り壊されていると聞いて、協力することにする。

その後、淀川さんはレジスタンス活動のリーダーになっている。その頃、政府の取り締まりは厳しくなる一方で、レジスタンス活動にリーダーは銃殺にされてしまうが、淀川さんは娘も一緒に活動している。ある日、組織の集まりにいくと、禁制品の粟おこしを作ってきた人がいて、喜んで食べるが、米でつくる粟おこしを本物の粟で作ってしまい、とても食べられたものではない。そんなことをしているうちに、よその地域のレジスタンス組織から無線が入るが、徳之島の方言で何を言っているか全くわからず、共通語で話してくれとお願いする。しかし、その無線が当局に探知されてしまい、淀川さんは逮捕されて銃殺されてしまう。

そんな悲しい歴史を振り返っている大阪の清原総理、今や大阪は日本から独立して、国連にも加盟した。今は大阪では新聞や教科書も大阪弁。建物のネオンもどぎついものを作るようにし、通天閣も各市、各区に建設している。今日は建国10周年の記念式典で、元気に復活した大阪を祝うというサゲ。

桂三枝創作落語『大坂レジスタンス』の感想

この創作落語はもちろん空想のたまものですが、今はどちらかというと共通語・方言がどうこうというより、やたらと省略したりするような言葉の乱れの方がいろいろ言われていますね。この創作落語の中に、徳之島の組織と連絡しようとしても、方言だと何言っているか通じず、結局共通語で話してくれというシーンがありますが、実際いろいろな地方の人と話そうとすると共通語は必要ですよね(笑)。

でも、建物がどこに行っても似たようなビルばかりというのは私も感じるので、もっと地域ならではの建物があればいいなと思います。この創作落語の中でも、大阪が独立してからは動く看板じゃないとダメということになるのですが、確かに東京で動く看板はなかなかありません(笑)。こういうのがあると旅行も楽しいし、方言も含めてぜひぜひ各地域ならではのものは残って欲しいです。

創作落語としては、禁じられてもついつい大阪弁が出てしまうやりとりが楽しいです。明石屋さんまも「バカじゃないんだ、パーなんだ」と言わされるということになっています(笑)。方言が抜けない人に無理矢理共通語をしゃべらせるというのは、それはそれで面白そうなのでバラエティ番組とかでやってみて欲しいですね。

桂三枝創作落語『大坂レジスタンス』が聴けるCD

桂三枝大全集 創作落語125撰 第62集
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